TOPArchive 過去の萩高かわら版(2020.4)

2020年4月30日(木)

校長メッセージ~臨時休業の延期に際して

「かえらじと思いさだめし旅なれば ひとしお濡るる涙松かな」

松並木の間に見え隠れする萩のまちが“最後”に見えるこの場所で、萩を去る人は涙したといいます。吉田松陰先生は、安政の大獄により、江戸伝馬町に護送される5月25日、涙松と呼ばれるこの場所で冒頭の歌を詠みました。本校の校訓の由来でもある「至誠にして動かざるは未だ之あらざるなり(まごころは必ず人を動かすことができる)」と、松陰先生がその決意を親友の楫取素彦に伝えたのは、その数日前でしょうか。


4月に再開した学校が臨時休業となり、さらに5月24日まで延長されました。3年生にとっては受験に向けて、1年生にとっては新しい高校生活の始まりに、仲間との絆を確かめながら、力強く歩み出さなければならないこの時に、仲間と会えない日が続くことが、本当に残念です。

何よりも、全国高等学校総合体育大会(インターハイ)をはじめ、様々な大会が中止となり、多くの3年生にとっては“最後”の大会となるであろうこれらの大会を目標として、これまで大変な努力を積み重ねてきた生徒のみなさんの心中を思うと、言葉もありません。


私は、最後の場面をとても大切にしています。最後の姿、言葉は、私たちの心を動かします。残る私たちは、去りゆく人の思いのこもった姿や言葉をしっかりと受け止めなければなりません。だから、卒業式では、みんなで一緒に卒業生を送り出すのはもちろんのこと、萩高生としての最後の姿を、その言葉を皆さんにしっかりと受け止めて欲しかったし、4月当初に行う予定であった、お世話になった先生方を送り出す離任式では、去りゆく先生方のこの萩高校を思う特別な思いや、皆さんへの期待をしっかりと受け継ぎ、これからに生かして欲しいと思っていました。


3年生にとっては、その最後の場面が奪われてしまいました。3年間、或いはもっと長い間、支えてくれた保護者の方や指導してくださった先生方にその勇姿をみせ、後輩達に思いを伝える貴重な機会が奪われてしまったのです。


多くの3年生は、インターハイを初めとするこれらの大会を目標に、或る人は全国大会を目標と掲げ、或る人は仲間との一勝をめざして、努力を積み重ねてきたのでしょう。

確かにその目標を達成する機会はなくなりましたが、目標は通過点であり、目的達成の手段です。目的は存在意義です。山登りに例えるなら、目標は、登る山の名前、目的はなぜ、そこに登るのかという理由です。皆さんはなぜ、その活動を始め、続け、打ち込んできたのですか。それは、例えば、自分自身の成長であったり、仲間とのつながりであったり、周囲の方への感謝の気持ちであったり。みなさんが内に秘めてきたこれらの目的の一つ一つを思い起こしてみてください。それらは、一つの目標が達成できたかどうかにより左右されるものではなく、これまでの一日一日の積み重ねにより決まるものです。みなさんは、その目的を十分に達成しているのだと確信しています。それだけでも十分に価値があるそれらは、経験とともに、決して、色褪せることなく、確実に皆さんの力になっています。だから、この萩高校で、仲間とともに努力してきたことに誇りをもち、次の目標に向けて、力強く歩き出してください。


陸上100mで日本人初の9秒台を出した桐生祥秀選手は「なんて声をかけたら元気が出るのだろうか。中学生にはインターハイがあるから頑張ろう。高校生にはインカレや日本代表があるから頑張ろう、と俺は安易に言えない。(略)大きい目標は大事だけど、目の前の目標も大事。その時夢中になるのが最高に好きだったから。その時その時思い切り走って練習したからこそ、今の自分がある。(略)お互い前向きに行きましょう。」とコメントしています。高校スポーツを経験した彼には、その時、その時にしか味わえない、特別な価値が解るのでしょう。だから、次があるからなんて、安易に言えないという言葉になったのだと思います。


しかし、これから多くの生徒が大学受験をめざす萩高生、特に3年生に敢えて言います。次を夢みましょう。大学でスポーツや勉強に思う存分に打ち込んでいる自分を想像しましょう。そのためにも、例年とは違うこのゴールデンウイーク中、気持ちを強くして、スイッチを入れ直しましょう。2年生は、探究活動のテーマに思いを巡らせましょう。1年生の時の復習に取り組みましょう。1年生は、高校での学びの基礎を身につける大事な時期ですので、今、与えられた課題に真剣に取り組みましょう。これまでの課題で、わからないところがあれば、そのままにせずに、登校日に先生方に質問しましょう。


そして、松陰先生が、絶望的な状況にありながらも、未来に大いなる希望をもち、「まごころ(至誠)で、幕府をも動かせてみせる」と強い決意で旅立った5月25日に、私たちも、共に、もう一度力強く歩み始めましょう。


萩高校の生徒のみなさんへ


令和2年4月30日


山口県立萩高等学校 校 長 竹 村 和 之

2020年4月30日(木)

ほけんだよりNo.1

2020年4月27日(月)

探求活動事始

萩高校では、2年次に、普通科は萩グローカルラーニング(HGL)という授業で、探究科は、理系の自然科学科、文系の人文社会科学科に分かれて、それぞれ、課題研究、アクティブリサーチという授業で探究活動を実施しています。

授業などで身につけた知識を生かしながら、自分たちで課題をみつけ、仲間と協働し、仮説を立てて検証したり、課題解決のための提案をしたりする探究活動は、大学での学びや、想像を超えるスピードで変化していくこれからの社会で必ず必要となる力です。

世界遺産や萩焼、ジオパークといった自然や歴史・文化にあふれる萩のまちには、探究のテーマになる素材がたくさんあり、こうした萩に関連したテーマで探究することは、ふるさとを愛する心を育むことにもなります。

4月15日には、自然科学科・人文社会科学科の生徒が、これから取り組む探究活動についてオリエンテーションを受けました。

授業では、初めに、新型コロナウイルスのように、世界的に問題になっていること挙げながら、それぞれの問題の解決に向けて、どんな力が必要なのか、どんな力を身につければよいか、班で考えました。続いて課題研究、アクティブリサーチに分かれて、実際に萩に関連する探究テーマについて考えました。アクティブリサーチのグループでは、お米、日本酒などのキーワードが出てきました。

翌16日から学校は臨時休業となりましたが、優秀な萩高生は、きっと、この臨時休業の時間を有効に利用し、探究テーマについて「あーでもない。こーでもない」と、いろいろと思いを巡らせているはずです。

2020年4月23日(木)

JRC部が「てづくりマスク作り方講習」を行いました

臨時休業前の4月13日(月)、JRC部が校内に「簡易マスク作成ブース」を設置し、本校生徒や教職員を対象に、作り方の講習会を行いました。

 キッチンペーパーを材料として作る簡易マスクは想像以上にしっかりとしており、遠目には市販のマスクと区別のつかないものでした。当日は、校長先生も講習に参加し、大変個性的な(失礼?)マスクができあがっていました。

 感染防止に必要な物資の不足が話題になりますが、その中でできる対策をして、みんなで乗り切りましょう。

2020年4月20日(月)

キッチンペーパー手作りマスクの作り方の紹介

2020年4月13日(月)

対面式について

 4月9日(木)に対面式を行いました。今年は新型コロナウィルス感染症防止の観点から、全員マスク姿での対面式となりました。在校生からは生徒会長が挨拶をして、その後、新入生の代表が挨拶をしました。対面式の後、生徒会から、令和2年度のチャレンジ目標「学び・助け合い・伝統紡ぐ~皆(みな)で高める萩高校~」の発表があり、創立150周年の伝統をさらに発展させようと呼びかけられました。


初めて先輩と一堂を会した新入生は、少し緊張している様子でしたが、これから共に萩高生として活躍してくれるものと思います。 

2020年4月13日(月)

令和2年度入学式

4月8日(水)13時から入学式を挙行し、普通科100名、探究科40名が入学許可宣言を受け、萩高生としての第一歩を踏み出しました。新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、例年より間隔を広げ、全員マスク着用で行いました。また、恒例の吹奏楽部による歓迎演奏や合唱部による校歌紹介(CDで代替)で新入生を迎えることはできませんでしたが、新入生の真剣な姿や代表の力強い宣誓からは、これから一生懸命に頑張ってくれるものと期待できる素晴らしい式となりました。

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